TRF河野選手が待望のTA08の開発コンセプトとマシン説明をしてくれました。

今回は、TRF河野選手がTA08について詳しく説明たものをまとめてみました。

TA08開発コンセプトとは…

TA08のコンセプトとしては『シャーシ設計の方針を今までのアプローチとは違う方向で考えたい』というところから始まっています。また、TC-01の人気が高くて、その理由としてボディ(フォーミュラE)に付随したデザインであること、設計上の拘りがダイレクトに伝わるモノであるからだと思います。そういったとき、TAシリーズはどうあるべきなのか?考えたとき、リスキーではありますが今までやった事のないモノを作ろうとなったわけです。

革命的なV形シャーシ設計

TA08のシャーシ形状は、全ての剛体を一体成型したモノになりました。このシャーシをステップドVシャーシと名づけました。シャーシ名の由来は正面から見るとシャーシがVの字になっているからです。これにより、単純に平らな場合より剛性を高めることが出来るようになりました。そして、何と言ってもバルクと一体成型のシャーシという事で、TT-02、TC-01同様に駆動効率の良さが期待できます。ベルト車では初の一体成型になります。

ラジアルタイヤを最大限に生かす!

この車が目指すところはタミチャレ、タミグラで驚異的な性能を発揮できるようになることです。LFバッテリーは軽いので、過去のシャーシではバッテリー下におもりを貼るのが普通でした。これによりバッテリーの重心は上に上がって、モーターの重心とバランスしていました。結果、ラジアルタイヤでの走行が有利なタミチャレ、タミグラで荷重変化を積極的に利用できグリップを稼いで、成果が出やすい特性になっていたわけです。今回のシャーシではVの字形状にモーターとバッテリーを配置することでラジアルタイヤで最適な重心と重量バランスを目指したわけです。

斜め置きでも重心は高くしない…

重心は低い方が良いと以前からお伝えしていましたが、シャーシをVの字にすることで重心が上がるのでは話が矛盾すると思われる方もいらっしゃると思います。低重心を意識して標準装備でSSBBを搭載している訳ですが、それだけでは低くなり切らないので、フロントサスアームを新設計のガルアーム形状にしています。更に、リアサスアームは同様に新設計でストレート形状でダンパー取付位置を高く取り付けられるようにし重心を低くしています。

TAシリーズのサスマウントも使える

新設計のサスアームはアッパー、ロアともにボール式のAアームにしています。取付機構はTC-01と同様の機構ですが、サスアームの形状はTC-01とは異なります。リヤの後ろのサスマウントはTAシリーズのものが流用可能で吊り下げ式になっています。リヤの前側はシャーシにブッシュを組込みマウントする形になります。リヤロールセンターの設定値は今までと同様の設定値になっています。フロントはオーソドックスなサスマウント位置になっています。


ライキリ、BRZが最強ボディという暗示?

フロントバンパーは空力を意識して設計しています。タミヤでは初めて導入する機構のバンパーウレタンの肉抜きをつくり、そのウレタンの支えとして樹脂バンパーも大きくせり出させ空力性を高めています。バンパー形状は人気の高いライキリボディに最適化さています。さらに、肉抜き部分にそってカットしていくとBRZのボディにマッチするようになっています。

細部に拘る丁寧なつくり

細かい部分では、LiFeバッテリー用に最適化されたシャーシですので、バッテリーをしっかりと固定できるホルダーを採用していたり、さらには受信機、アンプなどの配線が格納できるボックスがついていたりもするんです。

センタープーリーも、デフもTRF420と同様のになっていますが、スパーギヤは新しいものを採用しています。TRF420と同じ駆動系を採用し、タミチャレを想定した最適なギア比を設定しています。今回、スパーギヤは06モジュール、04モジュール2種類同梱しています。

迷いを無くす最適なダンパー位置を提案

ダンパーの取付位置が2つしか無いですが樹脂パーツで遊ぶ場合は十分だと考えています。オプションでは選択肢が増えると思うんですが、樹脂成型の場合、金型の設計上限界があるのである程度最適だと思われる箇所を厳選しています。とにかく今まで発売されたTAを全ての部分で凌駕できるマシンを目指しています。ご期待下さい。