標準のギアデフオイルは1000番が指定されていたりします。しかし、上級者になるとフロントには左右の差動が発生しないダイレクトや重たいオイルを入れたりします。それは何故でしょうか?

今回はフロントギアデフについての考え方をまとめてみました。これはひとつの考え方なので、この考え方だけが全てではありませんのでご注意を…。

ダイレクトの特徴

フロントをダイレクトにするとあからさまに良いのは、タイヤに差動が発生しないので駆動の逃げが無いので立ち上がりの加速が良くなります。FF車が立ち上がりで思い切り踏んだら楽だというのと同じ感覚で、4WD車もフロントに駆動をしっかりかけられると加速が良くなるんです。

もう一点良い点を上げるとするとコーナーで曲がり方変える事ができるという点です。

ダイレクトの欠点もあります。それは車の動きが神経質になるという点です。立ち上がり時にステアリングをしっかりと真っすぐ戻しておくといった基本的な動作が出来ていないとスロットルオンで車があらぬ方向に向いてしまい難しい動きになっていきます。

ギアデフの特徴

ダイレクトは扱いにくいと感じる場合は、中にガムを入れた重たいギアデフをを使用します。フロントギアデフを入れた場合の特徴としては、ダイレクトほど立ち上がりは鋭くないものの、ダイレクトより曲がりがスムーズで、立ち上がり時スロットルオンのステアリング操作もダイレクトほど神経質にならなくて良いという点です。

逆に、柔らかいオイルを入れたメリットは、ロースピードの場合や、あまりグリップが無い路面の場合には運転しやすくなって良いという事です。

キット標準の1000番のオイルをギアデフに封入した場合サーキットを走る場合の想定ではなく、ロースピードで、駐車場などのグリップが低い路面でも走りやすい様になっている訳です。レースなどの環境の場合、サーキットで行うのでグリップが高い傾向になります。そのため、入れるオイルの番手が変わってくるという事です。

グリップの高いサーキットなどでフロントギアデフに柔らかいオイルを使用した場合には、動きすぎて、曲がりすぎてしまうという風に感じてしまう事が起きてきます。ダイレクトの時とは異なる扱いづらさが出てきます。

特にコーナーの進入時は、それを感じやすいです。現象としては車がインに入りすぎてしまったり予期せずパイロンに乗ってしまったり、状況によっては大きく失速してしまう事もあり得ます。その時に、フロントのデフを固くしていく事で車を曲がらない方向に調整して曲がりの量を変えたり、失速も防ぐわけです。

ギアデフの調整

ラジコンがうまくなればなるほど車を失速させないで走らせたくなってきます。ですから、デフを路面に合った絶妙な固さに調整する事で曲がりと加速を両立させる事が必要になります。

まず初めはデフオイルを柔らかめにしておいて、ライバルと勝負できない、タイムが伸び悩む、立ち上がりが鋭くないなどという事が気になり始めたらフロントのギアデフオイルを固くしていく方向に調整すると良いかもしれません。

一般的に、サーキットに通われるベテランになってくるとダイレクトを使用しているケースが多いと思います。現在のトレンドはフロントをギアデフを重くして行って車を操れるようになる事でラップタイムを稼いでいく様になっています。